『天空の城ラピュタ』の「ラピュタ」という名前、実はジブリオリジナルではありません。
元ネタは18世紀の小説『ガリヴァー旅行記』に登場する空飛ぶ島「ラピュータ」です。
これは宮崎駿監督自身がインタビューで語っている情報です。
一方で「舞台のモデルはウェールズでは?」という説もよく見かけますが、こちらは公式が断定していない部分も多いんです。
「知ってるつもりだったけど、実はうろ覚えだった」という方のために、確認できる事実と、あくまで「言われている」説をしっかり分けて整理しました。
名前の元ネタ「ガリヴァー旅行記」の空飛ぶ島
結論から言うと、「ラピュタ」という名前は、ジョナサン・スウィフトの小説『ガリヴァー旅行記』に登場する空飛ぶ島「ラピュータ」がそのまま元ネタです。
『ガリヴァー旅行記』は1726年に発表された風刺小説。
主人公ガリヴァーが様々な国を旅する物語の第三篇に、磁力で空中に浮かぶ島「ラピュータ」が登場します。
このラピュータは、地上の統治のために浮遊しながら移動する不思議な島として描かれているんですね。
宮崎駿監督は、スタジオジブリのロマンアルバムのインタビューで、この島の名前をそのままガリヴァー旅行記から取ったと語っています。
つまり「名前の由来」に関しては、ファンの推測ではなく監督本人が明言している確定情報なんです。
「ラピュタ」という名前が『ガリヴァー旅行記』から来ていることは、監督本人が語っている事実です。
舞台・世界観のモデルはウェールズの炭鉱町説
パズーが暮らす鉱山の町の雰囲気については、「宮崎駿監督がイギリスのウェールズを訪れた経験が反映されている」と言われています。
ただし、これは「◯◯という場所がモデル」と1対1で対応するような話ではありません。
監督が見たイギリスの炭鉱地帯の風景や、そこで働く人々の暮らしぶりが、パズーの町の空気感に影響を与えたと考えられています。
具体的にウェールズのどの町がモデルなのか、監督がいつ訪れたのかという点は、公式に詳しく説明されているわけではありません。
ここでは、はっきりしない年代や場所の断定は避けています。
「モデルと言われている場所」を紹介する観光ブログなども見かけますが、それらは多くの場合、雰囲気の類似性からファンや旅行メディアが後付けで語っている説です。
炭鉱町特有の質感、鉄道、労働者たちの暮らし——そうした「空気感」がリンクしている、くらいの距離感で捉えておくのがちょうどいいと思います。
その他の元ネタ説と公式の説明
物語の核心とも言える呪文「バルス」ですが、実はその語源は公式に説明されていません。
ネット上では、次のような説が語られることがあります。
- トルコ語に由来するという説
- 漫画家・諸星大二郎の作品『マッドメン』に関連する語という説
どちらも面白い考察ではあるものの、監督自身がこれらを認めたという記録は確認できていません。
バルスの語源に関する説は、あくまでファンの間で語られている考察です。
公式に否定されているわけではありませんが、根拠として弱く、断定できる情報ではない点にご注意ください。
また、「ラピュタと『風の谷のナウシカ』は同じ世界なのでは?」という考察もよく見かけますね。
崩壊した文明、自然と科学の対立といったテーマの共通性から生まれた説ですが、これも公式に明言されたことはありません。
世界観に共通する空気を感じ取ったファンの想像力から広がった説、というのが正確なところです。
こうした「言われているけど確定ではない」情報が多いのも、ラピュタという作品の考察が今も盛り上がり続ける理由の一つなのかもしれません。
元ネタとなった『ガリヴァー旅行記』を読んでから改めて映画を見返すと、「なるほど、ここが発想の原点か」と新しい発見があるはずです。
ガリヴァー旅行記のラピュータは、映画の「夢の城」とはまったく違う、風刺の効いた島として描かれています。
「元ネタの島はどんな場所だったのか」を自分で確かめたい人には、定番の岩波文庫版が手に取りやすいです。
原典を読んだあとは、映画のラピュタとの違いを比べながら見返すのもおすすめです。
ジブリ作品は国内の主な定額配信サービスでは配信されていないため、見返すならBlu-rayが確実です。
よくある質問
まとめ
- 名前の元ネタは『ガリヴァー旅行記』の空飛ぶ島「ラピュータ」。監督本人が語っている
- 舞台のモデルはウェールズと言われているが、具体的な場所や年代は公式に明かされていない
- バルスの語源やナウシカとの世界観のつながりは、ファンの考察であり公式見解ではない
ラピュタの元ネタを一言でまとめると、「名前は確定、舞台は推測混じり、呪文は謎のまま」というのが正確なところです。
この線引きを知っておくと、ネット上の様々な説に出会ったときも「これは公式かな、それとも考察かな」と冷静に判断できるようになります。
事実と推測、その両方を楽しめるのも、長年愛され続けるラピュタという作品の面白さです。
